2011年10月 2日 (日)

無常素描 ★★★★★

無常素描 ★★★★★

まさに、「無常」、「素描」。ドキュメンタリー映像の力。

いろいろ考えたのですが、書く気になれません。
現時点で未読のパンフレット、丁寧に読みたいと思います。

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あぜ道のダンディ ★★★★★

あぜ道のダンディ ★★★★★

近場の映画館での上映期間を見逃して、遠征して観ましたが、その甲斐ありました。

おかしいっ! えぇ話やなぁ~、なんだけど、おかしいっ!!
前作の「川の底からこんにちは」もそうだったけど、脚本・監督の石井裕也のセンスは、いい意味で、ヘン!!!
特に(前作もそうだったけど)、突如はじまる、歌がおかしくてたまらん。今作ではさらにダンス付き!
宮田(光石研)のダンディな(大いに?がつくが)親父は、怒鳴るのはやめてほしいが(うまく表現できないからそうなっちゃうんだけど)、子煩悩だし、子ども2人もいい子たちだよね。
涙、涙の人情モノになってもおかしくないのに、実際、かなりウルっとくるところもあるのに、それをはるかに凌駕するあの面白さは、もう、絶品ですわ。

次作はどうなるのかなぁ。このおかしなセンスはそのままに、ちょっと別の感じの作品だといいなぁ。


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アンフェア the answer ★★★★☆

アンフェア the answer ★★★★☆

あっと驚く顛末・・・といえばそうかもしれないが、えっ・・・、というよりも、いやいや、そこまでしてくれないとダメでしょう!と、逆に落ち着きました。豪華キャストすぎると、さらっと流せなくて大変ですね。実写での謎解きモノは、ホント、配役が難しい。

星5つじゃないのは、痛いのが苦手なのと(・・・3作連続)、エンドロールでのネタばらしは、ちょっとやりすぎだと思ったから。TVシリーズの映画化とはいえ、わかりやすくしすぎではないか、と。

the answerとあるので、さすがにシリーズとしては終わりだと思いますが(でも謎は謎のままとはいえるので、続けられそうではあるが)、大森南朋主演でスピンオフはあるかもしれないな、と。

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2011年9月25日 (日)

探偵はBARにいる ★★★★☆

探偵はBARにいる ★★★★☆

星5つではなく4つなのは、痛いのが苦手なのと(またかいっ)、次作への期待から。
いやぁ~、面白かったです。評判も良いようですね。

大泉洋が、意外とハードボイルドが似合うことと、松田龍平の存在感のない存在感(あるいは、存在感のある存在感のなさ)が、絶妙ですね。いかにもハードボイルドなイメージの大森南朋が残念な結果になってしまったのに対し(あれは作品が悪いんだと思いますが)、監督曰く「基本、二枚目の人」(パンフレットより)な大泉洋の、しかし、ちょっと抜けている感じくらいが、かえっていいのかもしれませんね。
松田龍平の高田は、助手なのか。ふざけた院生だと思った。いまどき、あんな、ヒマそうな助手は絶滅品種だろう。
小雪は、美しいですねぇ~。なんか最初から怪しげでしたけど(ここが実写の配役のむずかしさ)、私は展開の意外性も楽しめました。
あぁ、そうだ。札幌はじめとした北海道が、いかにも寒そうだった。アクションでの雪山やスコップ等の使い方が、なんだか、日常生活に密着した感じ。

観終わってから、ルパン三世を実写化するとしたら、ルパンは大泉洋で決まりだな、と(銭形警部は大方のイメージとは違うとは思いますが、「五右衛門ロック」から江口洋介でv)。なのですが、小栗旬主演で実写化という噂もあるのですね。
う~ん、大泉洋の方がいいと思うけどなー、というか、私の頭の中では、既に、それしか思い浮かばない(^^ゞ

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ケンタとジュンとカヨちゃんの国 ★★★★☆

ケンタとジュンとカヨちゃんの国 ★★★★☆

星4(1つ少ない)のは、単に、私が痛い映画が苦手なだけで(うっ、と、何度も目をそらしてしまった(^^ゞ )、とても良い映画だとは思います。見逃していたものを、たまたま、出張先で観たのですが、さすが、安藤サクラは、あちこちで絶賛されていただけのことはある! それにしても、まだまだこれからという若い女優さんが、思いきった役を演じたものです。

ググって見つけた感想をちらちら見たところ、理解できないとか、ケンタやジュン達の気持ちがわからないとかいう感想もありましたが(そりゃ、私もわかりゃしませんが)、そういう方々は、ずいぶん、幸せな環境で育ち暮らしておられるのだろうな、と、逆に悲しくなりました。
わかるわかると共感はできないけれども、ケンタやジュンやカヨちゃんのような、追い込まれてしまう若者は、きっといるのだろうな、と思います。
たまたま、この映画を観る前に、「誰も知らない」を、授業で活用するという話を聞いたのですが、ねらいとしては、この作品も良いかも・・・と一瞬思ったものの・・・授業ではちょっと刺激が強すぎて使えないかな、と(^^ゞ。文脈によっては、紹介はするかもしれませんが。

それにしても、高良健吾(ジュン)、無邪気な笑顔で、お前は、カヨちゃんに、なんて仕打ちをするんだっ。この作品での笑顔と、まったく違うテイストのNHK連続テレビ小説「おひさま」での笑顔が、同じようなはにかんだ笑顔でありながら、どっちも違和感ないというのが、すごい。
NHK連続テレビ小説は、宮崎あおいといい、寺島しのぶといい、毒気を抜く作用でもあるのだろうか(あるんだろうな)。

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日輪の遺産 ★★★★★

日輪の遺産 ★★★★★

ほっ、とできるかと思いきや、あんな展開になるとは・・・
少女たちのあの展開と理由、そしてそれを受けてあの人々の行動については、賛否あるかとは思いますが、また、現実にあのようなことがあったら、とても悲しいことですが、私は、大変、胸打たれました。
ユースケ・サンタマリア演じる教師や、福士誠治演じる官僚(一時的に軍人だけど)の、職務に対する覚悟にも、頭が下がる思いです。

う~ん、でも、あのような悲劇は、形と規模は違えども、あったかもしれない。NHK連続テレビ小説「おひさま」でも、戦中の話が描かれていましたが、なんというか、大人は一方的に騙されていた被害者というだけではないけれども時代には確実に巻き込まれ、子どもは特殊な環境の中で教育を受けていたという時代を感じるとともに、状況は異なるものの、現代にも通じるものがあるような気がして、考えこんでしまう。
例えば、少女たちの行動を先導した生徒が、あのようなタイプの女生徒であったこと、とか。

原作では、現代部分が異なっているとパンフレットにあったので、原作も読んでみました。
確かに、現代部分が執筆時のバブル期で、登場人物の男性2人の設定等もとても面白かったですが、今の時代に孫が話を聴くという設定は、映画としてはすっきりわかりやすく、終戦時の物語に焦点がしぼれてよかったと思います。

余談ですが。
とりあえず、「日輪の遺産」を先に観てしまい、とても良い映画だったので、それはそれで良いのですが。同時期に迷った映画の方は早々に終了してしまい、それに対してこちらの作品は、しばらく上映していたので、そういった意味では、時期的な選択を間違ったことが、少々、残念でした。むむ~。

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2011年8月21日 (日)

コクリコ坂から ★★★★★

コクリコ坂から ★★★★★

私は「ゲド戦記」を観ていないので、宮崎吾朗監督の成長云々は、わからないのですが。
良い映画だと思います。ベタなメロドラマ(少女マンガ原作だけある)ではありますが。
でもでも、青春だね~

ジャズにのって始まり、冒頭の朝の風景・朝ごはんの準備から食べるまでの場面に、わしづかみにされました。

舞台設定は私も生まれる前ではありますが、そういや舗装されていない道路もあったよなー、とか、カルチェラタンのような建物はなかったけれども、旧制中学をルーツにもつ高校に通っており、異様に力をいれる体育祭なんかもあったので、あーゆー高校の雰囲気はなつかしくは思いました。
そういうことでは、時代背景が地続きであるという実感は持っています。

でも、昭和30年代って、時代劇の範疇に入りつつあるんじゃないかと思い、愕然としました。
あの日常風景が、まるで別世界という世代も増えてきているんじゃないかなー。
(なにしろ、現役で入ってきていれば大学生は既に4年生まで”平成生まれ”です)
ある評論家が、パンフレットで声の出演者が舞台となっている1963年を「何もない時代」ととらえていることに、敗戦直後と同一視しているのでは、とボーゼンとしたと驚いていますが(1987年生まれの長澤まさみのことですね)、戦国時代も幕末も等しく時代劇であるように、時代劇なんですよ。

だって、上述の朝ごはんの準備風景(に限らず台所の風景)、そりゃ、モノがまったくないとはいわないけど、今あるものとはブツが違うもの。今あるものはないですから。
バンカラなようで、TPOをわきまえて、しゃきっと礼儀正しくなるときにはなる生徒達。これにも時代を感じましたね(校内暴力で荒れた後に中学校に入学した私の世代でも、あの礼儀正しさは、ちとあやしい・・・)。

映画とは別ですが。
NHK「ふたり」宮崎駿×宮崎吾朗は、再放送を、「コクリコ坂から」を観た後でみたのですが、映画→TVドキュメンタリー番組の順でよかった。
偉大な父をもつと、大変だ。
仮に実の父でなくても、偉大な先達の存在は巨大な壁となるだろうところ、父親であり、こんな風にあれこれ記録も記憶も残っている人だと、そりゃあ、もう、大変な葛藤があるのでしょうね。
宮崎吾朗監督は、少し年上ではあるが、ほぼ同世代なので、宮崎(駿)アニメで育った者としては、懐かしさ満載でありながらも、作り手にまわると、そりゃあ、大変だろうな~と。
(ジブリ的には、後継者問題が大いにあるんじゃないかなー。鈴木敏夫プロデューサーは、相当な狸だと思うよ。)

ふと、市川染五郎のエピソードを思い出しました。
それは、映画「阿修羅城の瞳」の映画パンフレットに紹介されている、2000年の舞台「阿修羅城の瞳」のエピソード。
「千秋楽のカーテンコールで、父・幸四郎の写真を突き破って現れた染五郎の笑顔は、まぶしく輝いていた。」

「コクリコ坂から」のパンフレットによれば、宮崎吾朗は、よい意味で開き直ったように見えます。
NHKドキュメンタリーとあわせてみるに、これからも作品を作り続けるのでしょうね。
楽しみにしたいと思います。

とはいえ、偉大ではあるが嫌なジジイ(褒め言葉)の宮崎駿が書いたパンフレットの文章の方が、やっぱり好きだったりして。NHKドキュメンタリーでも嫌なジジイぶりがお茶目でしたね(身近にあーゆーのがウロウロしていたら、嫌だろうなとは思うけどw)。
あと、パンフレットには、声のキャストも明記して欲しかったな。大森南朋探しに気をとられて、香川照之を聞き逃してしまいましたよ。Webで確認して、あぁ、あれかwと納得しましたけどね。


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エリックを探して ★★★★★

エリックを探して ★★★★★

映画は、ほけ~と観るため、字幕を読むのがわずらわしく(字幕に頼らず聞き取ることもできず(^^ゞ)、邦画を観ることが圧倒的に多いのですが、ケン・ローチ作品は別。ちなみに、私はサッカーはまるでわかりません。
ケン・ローチ監督の作品なら、私は観るわけですが、まさか、いずれ達成したい(でも達成したらしたで微妙)という野望が、この作品で叶うとは。その野望とは・・・映画館独り占め(観客1人)。3人くらいまでのことは、2~3回あり、惜しい、と思っていたので、実現できたことは嬉しいのだけど・・・微妙(^^ゞ
※ただし、この日は、お祭りの日で、交通規制がかかる直前、終演時には大民謡流しが始まっているという日だったので、作品がマイナーだったというよりも、日時・場所の問題かと思われます。

ケン・ローチ作品なのにハッピー・エンド、という前評判でしたが。彼は押しも押されぬ社会派監督ですが、ユーモラスな場面も多いし、「リフ・ラフ」(ロバート・カーライル主演)のラストなんか、ある種めちゃくちゃだし。だから、この「エリックを探して」も、ケン・ローチらしい映画だなぁと思いました。

とはいえ、確かに、他作品に比べて、爽快な映画ではありますね。
クライマックスのおじさんパワーが面白く、どういう様子になるかは、ネタばれになるので書きませんが、「エリックを探して」というタイトルは、実に面白い意味もあることが、観終わってからわかる。

ところで。
かつて、レイトショーでケン・ローチ特集などもやっていた調布キネマが(上述の「リフ・ラフ」もその時に観たんじゃないかな)、2011年9月11日で閉館とは、寂しいことです。

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大鹿村騒動記 ★★★★★

大鹿村騒動記 ★★★★★

あぁいう村の風景をみると、この山間のどこかにリアル半日村があるはずだっ!と思ってしまう。
(私は川と海と越後平野を眺めて育ったので、つまり、平地が原風景なので、長野県の山風景は異国という感じを受ける。)

遺作となった原田芳雄、その妻役・大楠美千代、その妻と駆け落ちした役の岸辺一徳、この三人の色気が良い。岸辺一徳の役はちょっと情けないけど(そこがまた良いのだが)。ああいう年の取り方をしたいものです。
阪本順治監督の映画には、色気がありますね。

村の歌舞伎(しかし歴史がある)の話なのだが、何しろ、出演者が豪華なのでやけに華のある舞台になっている。あー、でも、村の歌舞伎でも、村のおっさん達も、この時ばかりは、華やかになるものなのかもしれない。
大鹿歌舞伎ほどの歴史が受け継がれているものではないかもしれないが、それでも綿々と継承されている「ハレ」の場面と、淡々と地道に続く「ケ」の日常とが合わさって続く村の生活は、続いていってほしいものだが、さて。

貴子(大楠道代)が認知症になって・・・というのが、一つの騒動の種になっているわけですが。例えば、働き盛りの夫が若年性アルツハイマーになる「明日の記憶」なんかは、まぁ、いいんだけど、夫(男)の願望っぽくて、ちょっとどうなのかなという展開になっているように思え(その点、アルツハイマーの義母と嫁の姿を描いた「折り梅」はおすすめ)、こちらの大鹿村騒動の方が、大変さと、それでも続く日常がじわじわとよい感じに描かれていると思います。

佐藤浩市がかわいかったです。女形の本番もみたかったな~。

原田芳雄さんのご冥福をお祈りいたします。

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小川の辺 ★★★★★

小川の辺 ★★★★★

この監督の映画ならば観に行く!の篠原哲雄監督作品。
さすが外れなし!!で、大満足。

いや~、篠原哲雄監督、さすが外れなしだなー。
(でも、監督を前面に出しての宣伝って、あまり見かけない気がする。なんでだろ。)
上位討ちを命じられて…という物語なのに、こんなに清々しくていいのか!?
音楽も良かったなぁ~(武部聡志)。(篠原監督の同じく藤原周平原作の「山桜」はエンドロールに一青窈の主題歌が流れ、はまってはいたものの、個人的には、ちと微妙だった。)

女優をきれいに撮る監督だと思っていたけど(例えば、「木曜組曲」)、男優もきれいに撮るんだなー。
主演の東山紀之が凛として美しかったです。戌井朔之助(東山紀之)と佐久間森衛(片岡愛之助)の対決がまた、クライマックスはもちろん、他の場面でもピリッと美しい。動きがきれいだと、正しくハラハラできて安定感がありますね。

山々の風景も美しく、道行く人々との行きかう描写がさりげなくて良いなぁ・・・と思っていたらパンフレットによると、映画に協力した地元の人々総出演だったのですね(^^)! 山形県知事とか(大林宣彦監督の「この空の花」も同様のことがありそう(^^ゞ)。
まさにタイトルの小川の辺の表紙と、戌井家の樹木の裏表紙をはじめ、パンレットがまた美しいんだ。

ところで。
篠原哲雄監督といえば、ずっと前に、夏になるたびに調布キネマで「月とキャベツ」をやっていて、ひょとしてまだやっているのか(んなわけないよな)とみてみたら、2011年9月11日で閉館なのですね。レイトショー等、ユニークな特集していた映画館だったのに、残念ですね。

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